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幼稚園年中5歳で軽度自閉症スペクトラム(アスペルガー傾向)と診断された娘。

果たして療育が必要なのかどうか、少し迷っていた。

というのも、診断を受けた時に来年度の療育の申し込みはするかどうか聞かれ、職員の方が受けたいと思った時にすぐ受けられないくらい需要があるので、後からキャンセルはできるので申し込みだけでもされておくことをおすすめしているとのことでそうしておいたんだけど、先日電話がかかってきた。

軽度自閉症スペクトラム 療育が必要かどうか 母としての迷い

療育を受けたい希望が現時点であるかという確認と、今度無料の療育体験があるのでその日時のお知らせという連絡だった。

療育ってまだ頭で漠然としていて、時間帯や回数、料金のこと、療育を受けるためには自治体に申請する書類があるようでそれって娘にとってのデメリットとかあるのだろうか?とか、気になって色々電話で聞いてしまった。(今回の療育に関することは申請することでのデメリットはないとのこと)

大変失礼だと思ったが、その療育を途中でやめることはできるのか?という質問もさせてもらった。(主治医の先生とも相談の上、できるとのことだった)

というのも、幼稚園の時間と重なった時間の場合は皆さん遅刻早退等で対応しているとのことだったので、娘が療育の方を嫌がったりする可能性も考えたからだ。

そして、診断を受けた半年前と比べると成長して困り感もだいぶ減ってきた部分もあるので、本当に療育が必要なのかな?一体どんなものなのかな?と思ったから。

今気になっている娘のことは、

幼稚園では独特の落ち着きのなさ(もぞもぞ動いて落ち着きがなかったり)や、積極的なタイプであるので友達も多いものの、女子ならではの空気が読めるか読めないかが今後重要になってくるのでその部分。

あと、運動能力、バランス感覚や体重移動させるもの、箸などの細かいこと、鉛筆の持ち方等指導してもなかなか改善しない部分。

他にもちょいちょい出てくるが、5歳という年齢を考えれば他の子供にもありがちなことだったりして、イライラしながらもその都度きちんと説明して本人に意識させつつ成長を待っている感じだ。

療育が未知なので不安もあった。だからこその無料体験があるのだろうな。

頭で考えているのと実際に経験するのは違うから、電話で私が必要な情報はいただいて、とりあえずその体験の日を待つことにした。

療育 体験をして感じたこと 自分の気持ちの変化

当日は運動のしやすい動きやすい格好で参加した。

参加は約10人。男女混合ほぼ同数くらいずつかなという感じ。

先生は4人ほどいらして、3人の先生はサポート役という感じ。

その中に娘の発達検査をしてくださって、たまたまその後の私の相談を聞いてくださった先生を発見し、心がほっとする。

親と離れて教室に入るのだが、娘にはギュッと手を握って頑張ってね、外から応援しているからねと声をかけた。

中には嫌がって教室に入れない子もいた。でも、ああ、なんかわかるなあと思って見ていた。

どんなに普通に見えても、ここにいるということは何らかの困り感があるからいるわけで、それを参加している人はわかっているわけで、なんだか更にほっとした自分がいた。

普通の習い事をすることも今の娘なら出来ると思う。

だけど、幼稚園の参観日でもそうなように、いつも誰かに迷惑をかけるのではないかとか、何かやらかすのではないかと思ってどうしてもハラハラしてしまう自分がいる。

だけど、この日は違った。ここにはいろんな子がいて、先生も娘のことを特性のある子とわかってくれている。その安心感。

完全に気を許せるわけではないけど、味方の先生の中にいるんだと思うと心強さを感じていた。

ここに体験にきた他の保護者の方なら娘にちょっと気になる部分があっても、この子はこういう子なのねと思って見てくださるだろうという気持ちが、今まで感じたことのない妙な安堵に繋がっていた。

それでも私は少し緊張しながらマジックミラーの教室の外から娘を見守った。

参加して感じた娘の今の問題点と成長した部分

マジックミラーだと思っていたが完全なマジックミラーではなかったようで、教室に入って早々にこにこしながら私に手を振ってきたりする娘に思わずびっくりしつつ、にこりとしてしまう。

色々な個性のある子供が集まっている中で、専門の先生が真摯に指導されている姿があった。

娘の様子といえば、椅子に座っているのだけどじっとしていても少しするとそわそわと落ち着きなく足を動かしたりしている。

しばらく見ていたが、いつも私が参観日に幼稚園であちゃーと思っているのと同じ状態だった。

これはやっぱり先生方もこの子はこういうところがあるとチェックしてくださっているだろうし、今後療育に通えば少しは改善するんじゃないか、と思っている自分がいた。

先生が特性をわかってくれる安心感と、しっかり意味のある内容に指導方法や対応、本よりも実際に見たほうが参考になった。

落ち着きのない部分も見られたが、娘が成長したなと感じた部分もあった。

先生が「走らずに歩いて椅子を持っていきましょう」という指示が出たりしていたがきちんと守れていた。

プリントを何枚かもらって出来た順番に並んで待つというものもあったが、1番ではなかったことで焦るのか?と思いながら見ていると、自分なりに集中してプリントをしっかりこなし、順番を気にせず非常に落ち着いている様子が見られた。

先生が指定した2人組になって大きなボールを協力しながらゴールまで運ぶというものもあったが、終わった後一緒に運んだ子に笑顔で「頑張ったね」みたいな声をかけていたのが見えた。

後から聞いてみると「楽しかったね」と声をかけていたらしい。

しつこくでなくさらっと、協力した相手にそういう声がかけられたことが私は嬉しかったし、お!成長したなと思った部分だった。

療育に通おうと決めた

体験に来る前はどれくらい娘に必要なのか?と思っていたり不安な部分もあったのに、振り返ると開始10分くらいで既に私の心は決まっていたように思う。

幼稚園を例え早退や遅刻になろうとも、娘にとって行く価値のあるものだろう、この貴重な幼稚園の内に療育に通おう!と思えたんだ。

なので、もし軽度発達障害と子供が診断されて療育に通う前の不安な気持ちがある場合は、その施設に体験があれば参加してみることで迷いが晴れたりするかもしれないと思った。

来年度の療育の回数や時間帯などは個人個人違うようで、また決まり次第連絡が入ることになった。

どういったクラスにどれくらいの回数でというのはおそらくこの体験によって先生方が判断してくださる部分もあるのだろうが、漠然とした不安みたいなものはなくなった

娘と共に来年度療育を頑張ってみよう!と心に決めた。