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うちの娘はとても言葉が達者だ。

話しているとまだまだ子供だなと思う部分と、本当に6歳?と驚くようなことを言う部分も持ち合わせている。

ついまだ年齢分しか経験がないことを置いておいて、年長に諭すようなことでないような深い部分まで話してしまっていることが多い気がする。

言葉の表現力が年齢より先に行ってしまうのは良いことなのか悪いことなのか、たまに考えさせられる。

そして娘がふと言った言葉に、ああまだこんなに小さな子供なんだと抱きしめたくなるような想いになる時がある。

そんな時は大抵母として反省したりする、この間は言いすぎたなとか、年齢以上に求めすぎかなとか。

今朝、娘が私に言った言葉がかわいかった。

「卒園式の前にちょっとだけ遊ぶ時間があると思うの。だからその時は○○○組のおもちゃ達に、一緒に遊んでくれてありがとう、小学校に行っても頑張るよって伝えるんだ」

私にとっては前の日がみがみ言ってしまった次の日のなんてことない朝。

娘がこんなことを考えていたとは。

ああ、まだこの子6歳だった。おもちゃに心からお礼が言える、言いたいって思える純粋な子だった、と思って思わず娘を抱き締めた。

胸の奥がきゅーんとした。

娘のこういうところを大事にしてあげないとなって思った。

娘が幼稚園のおもちゃに一つ一つお礼を言っているところを想像して、心でちょっと泣いた。

卒園というのは娘にとっても親にとっても大きな出来事。

初めて社会生活を送った場所にもうすぐお別れ。

親だけでなく、娘ももうしっかりわかっているんだ、自分が小学生になること。卒園に向けて意識していたんだ。

頑張れ娘、頑張れ私、今日もこの日を楽しもう。

でも一応娘に言っておいた。

卒園式当日は時間がないかもしれないから、もう今のうちからおもちゃ達にお礼を言ったら良いかもねって。そうしたら万が一の時も思い残すことはないからねって。

暗いところばかり見つめずに、明るい部分もしっかりまっすぐ見ていこう、そう思った朝だった。