_ _

全部許すわけにもいかない。

母とて人間である。

全てがうまくいくはずない。そんなのはわかっている。

ちょっとしたこと。

それが許せなかったりする。

バカバカしいと思う。そんなことでと思える神経が欲しい。

娘を叱って、娘が寝た後、自分の言ったことを自分に言ってみろよと思う。

お前、そんなに高尚な人間かよと思う。

自らの首を締めて海に沈んでしまえと思う。

いいことばっかりじゃない。

お前は何様なんだよと思う。

後悔って何回すればいいんだろう。

母になって、昔嫌いだった母の辛さが手に取るようにわかる。

母も辛かったんだろうなって思う。

こんな自分でごめんなって思うけど、子育てしていると嫌な自分に母を思い出してしまう。

母も悪くない。私も悪くない。

何が悪かったんだろう。

母を癒す、母を解放するそんな何かが昔にあったら変わっただろうか。

それとも変わらなかっただろうか。

愛されなかった思い出。心が孤独だった子供時代。

娘が私に抱っこって言う度に、この子はそれでも幸せだなって思う。

娘がいるからこそ知れた世界。それは過去も一緒にもう一度考え直す機会をくれた。

自分の中のずっと蓋をしてきた部分をいとも簡単に開けて、その汚さを嫌というほど教えてくれる。

そして全ては繰り返しなんだと知る。

それぞれの個性、それぞれの体、それぞれの性格、それぞれの理想。

もっと綺麗に生きられたらいいのにって思うけど、そうじゃないから泣けてくるんだよな。

子育てって泥臭いよ。

どうにもならないくらいに。

高尚な人間にはなれない。

だけど、自分に向き合う。逃げないで向き合う。娘に向き合う。現実に向き合う。

そんな母であっても悪くないだろうって私は思う。

反省して、反省して、反省して、思い出して、泣いて、泣いて、泣いて、前を見て行く。

もっと娘と一緒に笑えるように。