甘えについて考える、母の子供返り

幼児退行っていうものらしい。

調べてみると、そんなにヤバイの?って思うことしきり。

さすがに家の外でも常に子供になってお漏らしとかしてしまうのは大変かもしれないが、ある程度皆そういう「甘えん坊」になりたい時くらいあるのではないか。

ダメかい?
母が子供になっちゃったら。
大人が子供になっちゃったら。

私は立派な大人だけど、甘えることは大好きだ。

自分の親にはなかなか何かないと甘えることはできないタイプだけど、例えば、娘、夫、友達なんかにも、仲良くなれば、心をゆるせる関係ならば、ついつい子供みたいに甘えてしまう。
甘えるのが楽しいというのもある。

甘えっていっても、
色んな甘えがあると思うけれど。

「それは甘え」という言葉
例えば、鬱は甘え、とかいう言葉をネット上で見つけるようになって久しい。
鬱すら悪とする風潮、甘えるな、お前はひとりでなんとかしろという、なんだかとても厳しい世の中なんだなと、そういうものを読むたび、見かけるたびに無意識で感じていた。

子供にだってそういう傾向だ。
子供になるべく大人でいて欲しい。騒ぐと静かにしろという。公園で遊ぶ時も静かに遊べ、みたいな。

子供が甘えられる場所もなく、成長したら一体どんな大人になるだろうかと考える。

自分は甘えさせてもらえなかった、だから、他人も甘えてはいけない、自分が甘えていると感じる人は、まるで生きる価値がないかのようだ。

そりゃあ努力なしに、いつでも他人をあてにするような人間は私もどちらかというと苦手だ。

だけど、鬱は甘え、っていうのを見た時、なんだこの社会は、と思った。
傷ついた時に手当てもしてもらえない、それは甘えだと。
なんて悲しい社会だろう。

怪我や病気で目の前の人が倒れても、助けてと言っても、それすら通り過ぎ、助けてなんかやるもんか、それは甘えだと思うのと同じだ。

とても病んだ社会だと思う。

いつからこんなに、甘えでない甘えまでがゆるされない雰囲気になっていたんだろう。

日本に生まれて、この歪みというのは、いったいいつからあったんだろう。

ただの性格だろうか。
国民性というものか。
歴史だろうか。

今日、あの子なんとなく元気ないなと思った時、さりげない声すらかけてあげられないのか。
なんていう心の狭さだと思う。

私は敢えて言いたい。人間、甘える時があってもいいではないかと。

そもそも鬱は病気だし、そういうのは甘えにならない。
まるで交通事故に遭った人に、自分ひとりで歩いて病院へ行ってくださいというような話だ。そんな馬鹿な。

そういうことを除外したとしても、甘えては駄目なのか。
甘えるって、そんなに駄目なことか。

甘えたことがないから、甘え偏差値が低いから、他人をゆるすことができない。
そういう厳しい人は、自分がまずそれを克服すべきだと思う。

甘えてみるんだよ。ちょっとイタズラっ子の気持ちに戻るんだよ。
幼児退行してみなよ。誰かに優しくされてみなよ。
よしよしってされてみなよ。ぎゅーって抱きしめられてみなよ。
されたことがなくて気持ち悪くてもそうしてみなさいよ。
ちょっと元気が出たら、ありがとう、って目を見て言ってみなさいよ。

そうされている人をキモいと言っている人は、そうされたことがないんだ。
あなたはかわいそうな人だ。
本当は甘えたいのに甘えられなかった人だ。
助けて欲しかった時に誰にも気付かれず助けてもらえなかった人だ。

それは攻撃とすり替えた、自分のコンプレックスだ。

それは甘え、その言葉は、うまく甘えることのできなかった人の心の叫びだ。

そして、自分からは与えることもない。心が狭くなっちゃったからだ。甘えるな甘えるなと思う内に、自分で小さくしてしまったんだ。

あなたは本当は甘えても良いのに、意地張って頑張ってきてしまったから、他人のそれもゆるせなくなったんだ。
自分で認めてみたら少しは楽になる。
隙間をつくるといいんだよ。隙間を、自分の隙を愛したら、人の隙も愛せるようになるんだから。
風通しは大事だよ。

私は娘に教えてもらったんだ。
私が子供みたいに娘に甘える。

それ私にもちょうだいーーーー!と言ってお菓子をわけてもらったり、話を聞いた後に突然、じゃあちゅーして!とか、抱っこ!と言う時もある。母だけど。

すると娘はどうなるか、、ちゃんとお母さんとかお姉さんっぽくなるのである。

もうーーしょうがないなーーー!とか、イヤ!とか拒否されたりするけれど、ちゃんとぷりぷり怒りながらも何かしらのリアクションがあるのである。

あれ?結局怒られてない?

そう、怒られる。

でも、それでいいのだ。

私たちは甘え、甘えられ、怒り、怒られ、それで愛を学んでいけば、ゆるし、ゆるされ、っていうのがちゃんと身についていくのだ。
心に、身についていくのだ。

甘えられた思い出も、甘える子供みたいな大人がいることも、きっと娘がくじけそうになっちゃった時、こんなこともあるよねって思えるようになる、立派な勉強なんだ。

だから私は今日いっぱい幼児退行する!(え?)

ご飯作れないー!だって子供だからー!
ダイエットってなあに?甘いもの食べちゃうー!
かまってかまってかまってかまってーーーーー!
ジタバタジタバタ!
地面で寝転ぶ最大イヤイヤ期の真似。

娘「、、(呆れた目をしながら)、もうっ、いい加減にしなさいっっ!」

(なんだか誰かにそっくりになってきたなあ。)

こんなズボラな母をゆるしてよ。私も娘をゆるすからあああ。