2歳、3歳頃って、良く歌を歌わないか?
特に何もない、ただの公園までの道、買い物の時、周りの人が振り向こうが何をしようが、お構いなしの大声で。
言葉が増えてくる年頃で、楽しくてしょうがないのか…。しかし、その音量たるや、鼻歌のレベルを超えているので、一緒にいると苦笑いしか出ない。
なんでか子供はCMの曲が好きだ。周りのお友達もそういや良く歌ってた。
どうしてだろうと考えてみたが、CMの曲は短い。童謡や一般の楽曲より短く、簡単なメロディーで、30秒でもすぐ覚えてもらえるように意識してできている。
そのため、耳に残りやすく、言葉を覚えたての幼児でも歌いやすいのだろうと推測してみた。
例えば、店の中で流れるCM曲もそうだ。
買い物している時にちょくちょく流れてきて、その店を離れてもしばらく頭をぐるぐる回っている、そういうことがあるように。
良く大声で歌っていた頃の娘とヤマダ電機に行った時、あの「ヤマーダでんき!」という歌声に反応して、共に「やまーだでんき!!」と負けじに歌っていたのを思い出す。
ヤマダ電機にいる限り聞かされる、「やまーだでんき!」に、もう早く買い物を済ませたくて仕方がなくなる。
あのCM曲の子供の声みたいな感じが、娘の心には非常に響いているらしい…。かわいいよ、かわいいと思うけど、ちょっと恥ずかしいぞ。
帰り道もヤマダ電機じゃない場所で、突然思い出したように歌い出す。
「やまーだでんき!やまーだでんき!」あのー、ここはもうヤマダ電機じゃないんですけど…。
テレビのCM曲もとんでもないものを得意げに歌われる。
家の中ならまだ笑えるが、道端で人ごみで突然歌われる「母、おしゃれ!」このインパクトったらない。ディープインパクトを娘に残したんだろう。あの女性用かつらのCM曲、レディースアートネイチャー。
どうしてくれる。街中で大声で、私この曲知ってるのよ、歌えるんだから!みたいな感じで、かなり得意げに幼児が「ハハ、オシャレ!」と歌うのだ。
しかも一度気に入ったらエンドレス・ハハ、オシャレ。
もう、スーパーの中でやられたら、何も買わずに即効で帰りたくなるわ。私も吹き出したが、どれだけ周りに失笑されたか。
4歳の今は、ほとんど大声で歌って歩くようなことはなくなってしまったから、あの頃一時のことなのだろうと思う。貴重な経験だった。
いや、他人の子がママと手を繋いで歩いていて、何かを大声で歌っていても、ただただ、かわいいわー、あんな頃あったわー、歌いたいのね、ご機嫌なのね!って、ものすごく癒されてほっこりするのだけど。
自分の娘の頃はかわいいと思いつつ、穴があったら入りたかった。
あの周りの大人の失笑は、幼児の歌って独特でかわいいわねーという気持ちと、なんで母オシャレのCM曲なんだっていう、そこかい!っていう、そういう笑いだったんだろうなあと。
今になってみれば本当に笑い話だ。
道端で声高らかに歌い始めた子供達よ!すくすく育てよ!そして、それを見守る親御さん達!その気持ちめっちゃわかる!グッドラック!