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先日、晴れて暑かった日、出かける予定もなかったので1年ぶりに自宅のベランダに子供用プールを出し娘を遊ばせて、少し涼しくなった夕方から近所の公園に砂場道具を持って遊びに行った。

本気の砂場遊びと決めていたので、私も汚れてもいい格好で。

初めは娘がケーキを作りたいというので、水を汲んできて乾いた砂を湿らせて一緒に作っていた。

そのうち、娘そっちのけで私が池を作り始め、思いついて山も作りトンネルも作り、川も作っていた。

何度かやったこともあったが、ここまでやるにはこちらも本気モードの時だ。

親が本気で遊ぶところを見せるのは良いことだと思っている。

娘はすごい!私も川から池に水を流したい!と。

砂場で遊んでいたのは最初私と娘の二人だけだったが、その様子に惹かれて子供達だけで遊んでいたグループの中から娘の隣で遊ぶ女の子が出てきた。

私がバケツに水を汲みに行くと、先にいた外国人の男の子(おそらく南米系?)が押し出し式の水鉄砲に水がためられずにいたので、手を貸してあげた。

というのも、私達のいた公園はひねるタイプの水道ではなく大人でも結構力がいる押すタイプの水道で、手を洗うにも押していないと水が出ないので一人でやろうとすると片手ずつ洗うしかなく、かなり不便なんだ。

水鉄砲への水のため方もよくわかっていなさそうだったので、少し教えてあげて、水を出してあげた。

特にありがとうもなく、水が入ったら嬉しそうに友達のところに駆けて行った。そのことはなんとも思っていなかった。

私も水を汲んで砂場に戻り、池に水をためていると、何やら遠くの方で罵声が聞こえてきた。

子供同士で誰かを呼んでいるんだろうと思って、最初は気にも止めていなかった。

しかし、随分長いこと怒鳴っているなあ、と思ってふとそちらを見ると、私を見ながらさっきの外国人の男の子が叫んでいる。

おい!!こっちに来い!!おい!!こっちに来い!!!

ものすごい形相で、私に怒鳴っていた。

まさか私が呼ばれているとは思わず、「え?私?!!」と言っていた自分がいた。

そしてすぐ、さっき私が手を貸したから呼んでいるのだと気がついた。

けれど、私はこのままでは色々ダメだと判断し、というか、もう自然にその子に怒っていた。

水場に向かいながら大きな声で言った。

「ちょっと!それは人に頼み事をする態度と言葉じゃないでしょ!!そういう時はお願いしますって言うんだよ!間違ってるよ!日本語!」

結構本気で言ったと思う。

外国人だか子供だか知らないが、友達を呼んでいるいるならまだしも、目上の人を呼ぶのにその態度はない。

おい!こっちに来い!とそっちの都合で呼びつけられて、気持ちよくやってあげることができるはずもない。無視するのも大人気ない、この子のためにもならない。

そう思った。

上から目線だけど、他人の子供でも私はあまりにひどい時は注意する。こちらに関わってきたときだけは。いつの間にか子育てしてきてこの4、5年でそうなってしまった。さながら怒られた子にとっては雷おばさんであろう。

その子は私に怒られて、ちょっとびくっとしていた。

わかっていた。初めて手伝った時も、まだそこまで日本語が流暢じゃないことも、自分の手が少しでも砂に触れると嫌がったりしている節もあったし、多分繊細なところもある系の子ということは。

でも、図々しいにも程があると思った。

だから、水道について、その子に更にはっきり言った。

「きちんと頼むことができないなら、もう水を入れるのは手伝わない」

「わかった人!」と言ったら、その子は「うん」と言ったので、水を入れるのを手伝った。

そして私は娘のところに戻った。娘は娘で一緒に遊びたいのかじっと見ていた4歳の女の子にひたすら話しかけていた。

その様子を自分も砂をいじりながら見ていると、また遠くから声が聞こえた。

お願いします!

私は笑いそうになってしまった。素直に言った、あの子、と思った。

約束したから仕方がないので、水場に向かった。

そして、「お願いしますって言えたじゃない」と褒めた。

水の入れ方もわかりやすく説明すると、嬉しそうに「入った!」と言って、また駆けていく。

その後は水鉄砲の水がすぐ切れるので、何度か呼び出された。

聞けば、その子は5歳だと言っていた。

その外国人の子の下の兄弟とその友達とで、娘を入れて5人、わいわいと砂場で賑やかに囲まれた。

娘はそんな国籍も性別も超えた2歳~5歳の中で、ただいるだけでも刺激をもらっているように見えた。

同じ時におそらく小学校低学年と思われる3、4人のグループがいて、その内のリーダー格の男の子が私たちが砂場の遊びをやめて帰る頃、遊んでいた山やトンネルや池や川を「壊してもいいか」と聞いてきた。

もちろん、もう帰るのでいいんだけど、壊すのも楽しいのを私も知っているからいいんだけど。

その子は小学生なのに染めた茶髪一部金髪に片耳には金のドクロのピアスをしており、もうどこから見ても将来は立派な不良になりそう匂いがプンプンしており、その壊す様を見てこういう子は破壊が好きだよなー、創造する方にそういう能力がいけば良いのにな、なんて心の中で思った。

見かけで言ったら申し訳ないけど、小学生であんな姿になっているのは間違いなく親の趣味でしょう。親が透けて見えるというか。中学高校生ぐらいから茶髪にしたがったり、大人っぽくしたいと思ったりするのとまた違う匂いを感じて苦手だ。

髪の毛の半分が金髪の女の子も混じっていたが、申し訳ないけど、将来娘が小学生であんな感じの子と密に付き合いだしたら、友達をやめさせたいと思ってしまった。きちんとした子なら良いんだけどね。私も品行方正かと言ったら疑問なところなので、これは親のエゴか?ただの見た目の差別か?とも思うが。

あの外国人の男の子はまだ純粋で素朴でとっても自然だ。だから私は雷を落としつつ、どこか愛があったのだと思う。それをあの子もわかっていて懐いてきた。

だけど茶髪ピアスの男の子がもし私と関わることがあったら、私はすぐ公園を去ったかもしれない。

たかが公園、されど公園。

いろんな子を見て一緒に遊んで、汗をかいて帰り道、いつか娘も親抜きでこの公園で遊ぶ日がくるんだなあ、きっとその日も近いなあと思った。