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7歳娘が布団にいる私の横に来て言った。

「ママ私の上に被さって」

だいたい娘は寂しがり屋なので、私が離れた部屋にいると少しして追いかけてくる。

それで「抱っこ」等と言って、甘えてくる。

それもいつかはしなくなるとわかっているので、最近は苦笑いしながらも、私のいるところに来てしまう娘をかわいいと思っているが。

はて、被さって、とな。

抱っこでなくて、被さって、意味がわからない。

どういうこと?と娘に聞く。

すると実は肌着とパジャマズボンの組み合わせだった娘は、自分の肌着を掴みながら言った。

「だって私シャリ色だし、」

その時点で、シャリ色という表現に爆笑した。

寿司の真似がしたかったということに、その言葉で気がついた。

私はその時、普段あまり着ない赤いTシャツを着ていたので、おそらく私をマグロ代わりにしようとし、シャリ色の肌着の娘が下になれば「人間にぎり寿司」の出来上がり!みたいなことだと。

しかし、シャリ色ってすごい表現だと思って、しばらく私は腹がよじれた。

仕方がないので、娘がうつぶせになっているところにどどーんと被さってみた。

寿司になりきっても、誰も見ていない。何だこの状況は。

しかも、下から「重いー」と聞こえる。

当たり前だろう!と思い、被さるのをやめた。

しかし娘はシャリになった自分を気に入ったらしく、しまいにはパパに見せると。

娘の上に私が被さる。

これ、何が面白いの。

発想は面白かったけど、なんで私被さってるの。付き合っている自分をほめたい!

子供って本当にあほだなあと思った。