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娘のなくしもの、お友達と遊ぶ時に持って行き、ないないと言って泣かれ、だからいわんこっちゃないとこちらもブチギレモード。

しかし、私は日が落ちて、暗い中、泣く娘を留守番させて、遊んでいた公園に料理を中断して向かった。

一応懐中電灯を持って。ムッツリとした顔で。

公園にはもう誰もいない。お勤め帰りの方がチラホラ脇を通るだけ。

私は娘がそこでなくしたと言った場所、すべり台の下やら階段やら、なんならすべり台のてっぺんにものぼり、何も見つからないのに、ひとりで滑っておりたり、公園のはじからはじまで、いかにも何か探している姿勢でウロウロした。

途中、何か泣けてきて、ひとりジワっと滲み出てくる涙を必死で堪えた。

探しても探してもなくて、むなしかった。

しばらく公園のベンチで座って空を見た。夜の雲は白っぽくて、月も星もない。

このままどこかに逃げてしまおうかと一瞬頭をよぎった。

できるわけない。

私はとぼとぼと家に向かった。とぼとぼという言葉が似合う歩き方だった自信がある。

途中スーパーに寄った。もう今から料理なんかしたくない、お弁当を買って、自分のお酒を買った。

家に帰ったら、娘は泣き止んでいて私に謝ってきた。
なかったことを伝え、仕方がないと思うことにした。

そしてふと、娘が帰ってきた時に持ち帰ったお菓子のゴミのことが気になり、私はゴミを本格的にあさってみた。

なんと、なくしたものが出てきた。

それは2cmもない小さなものだったが、見つけた時、ゴミの中なのに光って見えた。

こんなところに、、今までのやりとりとギャーギャーと怒りと探しに行った時間なんだったの、、。

見つかって良かった、もうプレミア価格で高くなっているし、また買うのも嫌だった。

胸を撫で下ろすってこういう感じかと思った。

娘は喜んで、ありがとうとごめんなさいを連発した。

もういい、大事にしなさいよと言って、なくしたままよりはスッキリした気持ちになった。

本当にお騒がせしました。

母ちゃんの勘は当たる。
皆さんの家もきっとそうではないかな。世の中の母ちゃん、本当にお疲れ様と思った夜。